平成30年度事業計画

 学校は、子どもたちが「安全安心に学び、生活していく」という、保護者や地域、社会の願いを共に実現していく場であり、複雑で多様な社会を生き抜く力の基盤を形成する場です。そこでの主役は「子ども」であり、その子どもたちが多様な学びにより、豊かな成長をしていく場でなければなりません。
 そのため学校には、教員を中心とした教授活動の充実を図るためのカリキュラムマネジメントの展開や主体的・対話的で深い学びの提供、教職員・地域が一体となって教育の質の向上に向け役割・機能を発揮していくことなどが求められています。
 しかしながら、今、学校は、家庭や地域の教育力の低下、要保・準要保護家庭への対応、特別な支援を要する子どもへの対応、日本語指導が必要な外国人児童生徒への対応、不登校、暴力行為など、社会のグローバル化・格差社会・貧困・セーフティネット機能の低下・価値観やライフスタイルの変容・地域コミュニティの希薄化などの影響で果たすべき役割は増え続けているのが現状です。
 平成29年4月1日に法制化された共同学校事務室や事務職員の職務規定の見直しは、まさにこれら複雑多岐化した学校課題へ対応すべく学校事務、それを担う事務職員への期待への証左であると考えます。このことは29年12月12日「学校における働き方改革特別部会中間まとめ」においても、共同実施の活用や事務職員が学校経営へ参画し、教育の質の向上、教員の負担軽減、業務改善等に大きな役割を果たすよう、その重要性が示されています。
 
 そこで栃事研では研究主題を「子どもの学びの充実を目指す学校事務」とし、学校経営ビジョンを踏まえ、学校の使命である「学びの充実」を教職員と共にチームの一員として成し遂げていくことや、学校のマネジメントを担う立場として地域とのつながりを深めていく学校事務の展開を目指します。

研究主題   子どもの学びの充実を目指す学校事務

 子どもたちの学びは学校だけでなく家庭や地域、社会全体で育まれるものです。特に、家庭や地域との連携は不可欠になります。その一翼を担うことはこれからの学校事務の使命とも言えます。この研究主題の実現に向け、栃事研は「学校事務や共同実施の質の向上」「事務職員の力量形成」「学校経営参画の具体化・実践化の推進」を柱に活動を進めていきたいと思います。また、栃事研だけでなく各関係機関や団体、地区・支部との連携を更に進め、相互連携・相互補完・相互支援の関係性をしっかりと構築していきます。
 そこで、30年度は「これからの新しいとちぎ」を念頭に、「これからの学校事務の在り方」「研修活動の充実」「共同実施の質の向上のための実践活動」の3点を新しい事務職員の方向性として更に深めていくことで研究主題に迫ります。
 「これからの学校事務の在り方」については、研究部を中心とした研究プロジェクトを立ち上げ、「第2期とちぎ学校事務ビジョン」の策定と32年度関ブロ栃木大会に対応していきます。国や県の動向を踏まえ、これからのとちぎをイメージした研究を進め、子どもたちや教職員が生き生きとした活動ができる学校づくりとそこに果たす学校事務の在り方、事務職員の未来を探求していきます。
 「研修活動の充実」では、栃事研の進める「研修の体系化」は、とちぎの事務職員の力量形成の中枢を担っています。今後一層必要となるスキル・知識・経験値を高めるため「政策形成系」「マネジメント系」「コミュニケーション系」「実務能力系」など課題解決に不可欠な力量を身に付けていけるよう研修プログラムの活用や体系化の充実に努めるとともに研修講師育成なども検討していきます。
 「共同実施の質の向上のための実践活動」は、法制化を踏まえ、事務職員の職務規定の見直しとともに県市町教育委員会に具体化が委ねられます。栃事研では、その役割や機能、職務内容について更に検討を進めていきます。また、「とちぎ学校事務ビジョン」の成果と課題を踏まえ、共同実施の質の向上に向けた取組やリーダー層、ミドル層の力量形成の充実などに取り組み、これからの学校事務、事務職員の在り方を示唆するよう活動を進めていきます。
 栃事研は、引き続き「学校事務ビジョン」「中期研究計画」の2本の柱に基づき活動を進めています。「目に見える形での活動」と「組織連携」を基本テーマとした、「会員による会員のための組織」として活動を進めていきます。組織としてのバランス感覚をもち、会員に身近な組織として在り続けたいと思います。